2000/10/12 今世紀最後の中津川釣行


朝7時30分、厚木方面に向かう国道246号線は渋滞していた。少し進んでは停止の繰り返し。しかし空は快晴。前方には丹沢の山々がくっきりと見えて、最高の釣り日よりである。

9時に中津川に到着。さっそくtakiミノーをセットして唐沢川の流れ込みにキャストする。2年前のこの時期に、この場所で数尾のヤマメを釣り上げた経験がある。しかし残念ながら今日はなんの反応もない。
周囲に釣り人の姿がないのを確認して、キャンプ場沿いを少し下流に歩いてみる。深い瀬を透き通った水がこんこんと流れている。思いっきりダウンストリームでキャストするとミノーは15メートルほど下流に落ちた。これは通称「逆引き」と言って、水の流れに逆らってミノーを泳がせる方法で、急流に強いミノーでなければ水力に負けて、すぐに浮き上がってしまう。しかしtakiミノーは細身なため、水中を刺すように泳いでくれるのだ。
 

突然リールのハンドルが重くなった。根掛り?なんかおかしい。まるで重たいタオルか何かを引っ掛けてしまったような感じがする。
「まさか・・」半信半疑であわせを入れてみるとブルブルときた!ジーとドラグがなる。すごい引きだ。慎重にリーリングするが、なかなか姿を見せない。おそらく20センチほどのノーマルサイズであろうが、急流に逆らって巻き取っているために、水の抵抗が加わり数倍重く感じている。目の前に黒い影が見えたとき、思いっきり引っこ抜いた。バタバタと振るえる物体が宙を舞い、やがて足元の浅瀬に落ちた。
ゆっくり引き寄せると、口をパクパクさせ荒い息をしているように見える。わき腹が濃いピンク色のとてもきれいなヤマメである。27センチ、鼻曲がりの堂々とした顔つきであった。

その後釣れたイワナも尺近かった。大物がベイトを追う時期はこれからなのかも知れない、「もっともっと釣りたい・・・」しかし丹沢も残すところ3日で禁漁期間に入ってしまう。そんなことをしみじみと考えながら林道を歩いていると車が止まり、年配の男性に声えをかけられた。
「釣れましたか?」その方は竿を出そうか、アケビを取ろうか迷っているそうだ。いい顔をしている。以前の私もそのくらいの余裕を持って釣りをしていたはずだ。時間はまだ早いが、今年の中津川はここで終了としよう。