2001/4/21 雨の早戸川釣行
最近、早戸川で魚の姿を見ていない。4月も中旬を過ぎ、そろそろミノーを追い回してもよい時期である。天気予報では昼から雨になると言っているが、どうしてもヤマメの顔を見たくてやってきた。しかし4月とは思えないほど寒い。タックルをセットする手もかじかんでいる。

まず最初にキャストしたのは、国際ます釣り場のヤマメ、イワナエリア上流のダムの上である。ここは大きなプールになっており、見るからに魚が潜んでいそうな雰囲気がある。しかし、今までに一度も釣れたことがない。今回もミノーが空しく足元に戻ってきただけであった。早戸川に騙されてはいけない。この川自体、ほとんど釣れない川であるが、渓相だけはすばらしいのである。


久しぶりに釣れた早戸のヤマメ。小さいけどうれしい!


「この先の大きな溜りでイワナがあがったらしいぞ」と漁協の監視員が声をかけてきた。ありがとうと頭は下げたが、実はこれも当てにならない。つまり「イワナが上がった」と言うことは、そこに魚はもういない。貴重な魚が何者かの手によって釣られてしまった、と言う事なのである。このような川で釣りに情熱を傾けていると、私の様に捻くれた、心の狭い人間になってしまうから、将来のある若者はやらない方が良い。

途中山菜取りの男たちに会った。日焼けした顔に捻りハチマキ、凝った作業着の男は「ここで釣れるんかい?」と聞いてきた。「釣れない」と毎回同じ答えも何なので、「あぁ、釣れる釣れる。この下にはウジャウジャいるさ」。しばらくして振り返ると、男たちがダムの上から恐る恐る、滝壷をのぞいているのが見えた。この川で釣りをすると私のように「うそつき」になってしまうので、やはり若者たちには勧められないのである。


護岸すれすれに3尾潜んでいた
 


先ほど監視員が教えてくれた「大きな溜り」にキャストするが、まるで反応なし。今日で早戸川3連敗になってしまうのか。「たかがミノーイング、されどミノーイング」これは誰の格言だったか。

やがて雨のしずくで川底の石も確認しづらくなってきた。林道の護岸に向かってキャスト。プルプルプルとロッドが震える。やっときた!あっけなく水中を割って出たのは小さなヤマメ。久しぶりなのでスケールを当てたら15センチのリリースサイズであった。その後、護岸付近で立て続けに3尾、すべて小ヤマメであった。

サイズは小ぶりでも、一度釣れると本気になる。その先の瀬にある岩をひとつずつ丹念に探って行く。我が友「takiミノー」は今日も小気味良く泳いでくれている。水中の大きな岩の前にくると「食べてくれ」とテールを振る。その時だった。雨の雫に邪魔されていた視界が一瞬クリアになると、体をひねったヤマメの姿が見えた。ガツン!これはでかい。グイグイ引いてくる感触と、水中がギラリと光る感じは何度見ても気持ちが良い。足元に寄せると22センチのヤマメ、ミノーの腹をガッチリ噛んでいた。長くノーフィッシュが続いたので、ものすごくうれしい。このような川で魚を釣ると、素直な気持ちになるので若者たちにはぜひ勧めたい。

この連休に子供達を集めて、手作りの道具を使った釣りを教える企画があり、そこで講師を頼まれている。「takiさん、釣りってプレステよりも面白いね」と言う子が・・・・それは無理かな。