2005/10/30  明日から本当に禁漁なり
「今日はすごいよー、爆釣だよー、う〜ん秋の荒食いだなぁ、また釣れた!笑いが止まらないよ〜」
富士のM川にいるYellow氏からうらやましいメールが送られてきた。
「イブニング狙いで来ない?最高だよー, 釣れるよー」
M川の禁漁日は10月31日、つまり今日がラストチャンスなのだ。
「ムム、そんなに釣れるのか」
それを聞いたら居ても立っても居られない、取る物も取りあえず富士へ向けて出発した。




M川に到着したのは1時半、挨拶もそこそこに川に入る。
Yellow氏が連続釣果を出したという幻の落ち込み、ドキドキしながらキャストをするがノーチェイス。
次のポイントもその次も、魚の姿は見えなかった。
なにしろ狙った場所にワンキャストで命中させられない。
たった半月あまりで、キャスティングスキルが鈍ってしまった。
その上、川底のコケ、これがミノーに絡みつくと始末におえない。
ミノーとコケとの接触を避けるため、ロッドを立てて表層を泳がせながらの釣行となった。


M川は途中、整備された公園の中を流れてゆく。
芝生の上を赤ちゃん連れの若い夫婦が散歩している。
奥さんがやさしく声をかけてきた。
「何が釣れるんですか?」
「アマゴですよ」
「わー、アマゴが釣れるのー」
彼女はノーフィッシュの僕に「釣れましたか」とは聞かなかった。



しばらく公園の中を釣り上がると、やがて橋が見えてくる。
さっきから橋の上に立って、ずっとこちらを見ている男性がいた。
僕がキャストをする姿、着水したミノーの動き、そのすべてをじーっと見ている。
その男を意識しながら岩の上に飛び移ったら、バランスを崩してコケそうになった。
恥ずかしくなって橋の下に隠れて釣りを続けた。
ここなら上にいる彼から僕の姿が見えることはないだろう。
ホッっとしたのもつかの間、振り返ると男が後ろに立っている。
腕組みをしてジーっと僕を見ている。
すっごくやりにくい。


思い切りキャストすると、10メートルほど先の岩の間にスポリと落ちた。
ロッドでミノーを動かしながら、ゆっくりとリトリーブする。
突然ググッとロッドがしなった。
さっと合わせると魚がジャンプ!
白い泡を立てながら近づいてくる魚、落ち着いてそっと足元に引き寄せると15センチのアマゴだった。
「パチパチパチ」後方で一部始終を見ていた男が拍手をくれた。
「きれいな魚ですね」
「アマゴです」と僕。
「いやぁ、すばらしいシーンを見せてもらいました、ありがとうございます!」
この男はとってもいいヤツだった。
しかもお礼まで言われるとは・・・。
Yellowさん、今回も素敵な出会いをありがとう!