2006/04/13  滝壷から出たイワナ
川原に立つと小さな虫がワーッと僕の顔にたかった。
同じ場所で長い時間キャスティングを続けていると、虫たちは増えて団子状になる。
その団子に息を吹きつけて数匹まとめて飛ばすのだが、すぐに戻ってきてしまう。
「イライラするなー」
最近の不釣ムードを脱却すべくこの川に来た。
それなのに、虫ごときに一日を邪魔されたくない。
キャストする前に「ふっ」、リトリーブの前に「ふっ」、ミノーを回収してから「ふっ」と虫を飛ばしつつ釣りを続けた。





唐沢大橋の上流から入渓する。
今日まで過去3回釣行し、4尾の良型をバラしている。
それを思うとキャスティングはおのずと慎重になる。
二つ目の橋の溜まりにそっとミノーを落とすと、良型が絡むように追ってきた。
ミノーに鼻先をつけて興味津々な様子だ。
だけどフックには掛からない。
そこで激しいトゥイッチで誘うと、かすかに口先がミノーに触れた。
「プツン!」
でもダメ、あっけなく外れてしまった。




この川の最終ポイントには滝がある。
2段になっており、それぞれにプールができている。
まずは手前のプールにキャストすると良型のイワナが絡んできた。
しかし、さっきと同じだ、コツリとも触れない。
何度も追ってくるのだが、食う気はなさそうだ。
あきらめて次のプールを狙うことにした。




水は勢いよく落ち込み、風としぶきを発生させている。
その真っ只中に立ち込んで、真正面にロッドを振る。
飛ばないtaki_minnowを何度もキャストして、なんとか滝壷へ落とすことができた。
その後、規則的にトゥイッチを繰り返す。
ブルブルブル!
「かかった!」
合わせを入れてから、外れていないことを改めて確認しニカッと笑う。
あわてずにゆっくり取り込むと元気なイワナ、ビックサイズとは言えないがうれしい。
滝から吹く風にスランプも飛ばされ、まとわりついていた虫たちもいつのまにか消えてしまっていた。