2006/07/08  大切な渓とイワナ
今日選んだフィールドは塩水川だ。
この川は堰堤が多く、釣行には体力を使う。
ゼーゼーハーハー言いながら、急な崖を這い上がり次のポイントへ移る。
そこから数十メートル釣り上がるとまた堰堤、何度もそれを繰り返す。
生息する魚の数は少なく、その中でルアーに興味を示すものがいったいどれくらいいるのだろう。



目を皿のようにして流れを見つめる。
魚が隠れていそうな場所はしらみつぶしに攻めてゆく。
白波の立つ激しい流れにも、若干の淀みができる。
そこへフリップキャストをすると、ミノーが放物線を描いて飛んでゆく。
岩の際へポトリと落ちた瞬間にグィッっとロッドが曲がった。
美しい魚体にオレンジ色の斑点、20センチ弱のイワナである。
漁獲量に恵まれない激戦区で釣りをしていると、このサイズでもかなり嬉しいものだ。




堰堤の上から大量の水が落下している。
その裏側にはたっぷりとした溜まりがあり、大物が潜んでいそうだ。
はたしてミノーは勢いよく落下する水の壁を突き抜けて、裏側まで到達できるのだろうか。
ぶあつい水しぶきに向って思い切りキャスト!
滝に激突したミノーはそのまま急降下、天然の洗濯機に揉まれて右往左往しているようだ。
大量に出てしまったラインスラッグを必死に解消してゆく。
やがてテンションがかかるとブルブルという魚信を感じた。
「あぁ、釣れてる!」
そのままラインを巻きに巻く。
白泡の途切れる場所まで引き寄せると魚の姿が見えてきた。
水中をもがくイワナ、20センチ以上はありそうだ。
嬉しくて嬉しくて、落ち着いて取り込むことなどできない。
シビレを切らし、思い切り引き抜こうとロッドを大きく煽った。
その時すでにロッドは軽く、足元に戻ってきたのは「ミノーのみ」上から読んでも下から読んでもシャレにもならない。



林道最終地点にある小さな支流、堰堤の下にはこぢんまりとした溜まりができている。
流れと同じ方向に一定のリズムを刻みながらtaki_minnowは進んでゆく。
ゴンゴンゴン!
そのリズムを崩したのは18cm弱のイワナだった。
撮影を終えると魚体をくねらせ、自らフックを外して逃げていく。
これが理想的なリリースだろう。



渓流ミノーイングは楽しくて、時に悔しく、そして興奮する釣りでもある。
さらにハンドメイドで釣れればその感動もひとしおだろう。
その感動をいつまでも味わうためには、素晴らしいフィールドを維持してゆかねばならない。
ゴミを捨てず、乱獲は避ける。
皆で最低限のマナーを守れば、おのずと魚は増えていくに違いない。